– Korochi –
《後ろから前へのスイッチの動作が小さい大蛇》
ライダー +
使用ギア +
【POINT】
- スイッチ時は先行足荷重
- クルッと回るスイッチを行わない
- 前後スタンスは狭めでOK
この“小蛇(ころち)”は“大蛇(おろち)”の変形版です。基本的には“大蛇”と動作は同じですが、バックスネークからフロントスネークにスイッチする時が異なります。“大蛇”はパイロン2個分使って前向きになりながら大きな重心移動を行いますが、“小蛇”はパイロン1個分で“飛燕”より小さい動作でコンパクトに半回転します。“小蛇”の名称は、その“大蛇”より小さい半回転の動作から由来しています。
フロントスネークからバックスネークまでは“大蛇”とほぼ同じです。先行足荷重のフロントスネークから、体重が掛かっていない後行足のかかとを内側に入れてから荷重されている先行足を追い抜き、アンチバックスネークの体勢になります。その後、早めのタイミングで首を回して上半身のねじれを解消させて、普通のバックスネークになるようにします。
この後のバックスネークからフロントスネークへの移行が“大蛇”との違いになります。
バックスネークの先行足(背中側の足)にできるだけ荷重し、パイロンとパイロンの間に差し込ませると同時に、後行足をかかとを軸につま先を進行方向に向くように回してそのまま先行足を追い抜いていき、パイロン間を斜めに抜けながらフロントスネークになります。しかし、実際には先行足をパイロン間に差し込ませてから後行足を始動させるとタイミングが遅れてしまうので、先行足に荷重して半回転の動作に入った時には、後行足の動作も開始させています。また、バックスネーク時の先行足への荷重はできるだけ多く、可能なら100%先行足に荷重しておくができると、パイロン間に横向きに差し込んだ先行足の動きが止まりやすくなるとともに、後行足を自由に動かせるようになるため、スムーズにフロントスネークへ移行できます。
フロントスネークになったら、上記の動作を繰り返してバックスネークになり、さらにフロントスネークになり……、これを繰り返していきます。また、動画ではスネーク時にパイロン4つ通過するようにしていますが、特に個数の決まりはないので、2つでも6つでも構いません。ただ、2つだと上半身と足の動きがいそがしくなり、6つだと間延びして見えるかと思います。
それから、前から後ろになる時は両足のかかとが向かい合うオープンの形に、後ろから前になる時は両足のつま先が向かい合うクローズの形に、それぞれなるタイミングがありますが、オープンターンやクローズターンで回転する動作は行いません。先行足を追い抜く前に、その形になるだけです。クルッと回るような回転動作をしてしまうと、その度に一時停止のようになってしまってスピードに乗ることができず、流れるように滑り抜けていくことが難しくなるはずです。
また、“大蛇”との違いとして、バックからフロントへのスイッチが小さい動作なので、スネーク時の前後のスタンスを常に“大蛇”ほど大きくする必要はなく、フロントスネークとバックスネークがしやすいスタンスであれば、狭めでもOKです。上の動画では、“飛燕”のスタンスと同じか、それより若干広いくらいの前後スタンスになっているかと思います。
“小蛇”より“大蛇”の方が有名ですが、後ろから前への半回転動作がコンパクトな分、“大蛇”より“小蛇”の方がやりやすく感じる人も多いかと思います。また、自分自身でスネークベースでルーティンを作る時も、“小蛇”から発展させていくと、流れが出やすいものになるかと思います。